発声障害の原因は、息を吐く動作が入り込んだこと

query_builder 2024/12/20
ブログ

発声する際に「息を吐く」と思っていませんか?


実は、声を出す時に「吐く息」は必要ないのです。


こういうとビックリされる方も多いとは思います。


なんせ、


耳鼻咽喉科や音声外来の発声障害の訓練や、街のボイストレーニングレッスンでも

「たっぷり息を吐きながら声を出す」「お腹から息を吐く」などと教えられてきたからです。


これが潜在記憶に刷り込まれることで、


「ちゃんとした発声とは=息を吐くこと(お腹に力を入れること)」 という、


余分な運動支点がひとつ、入り込むことになるのです。


刷り込まれたのち、

長期間の「習慣」として確立すると

この余分な動作は「ちゃんと言わなきゃ」という時に限って、

邪魔をしてきます。


さっきまで自然にできていた発声なのに、


意識的になったとたんに喉頭に力がかかりだし、

とたんに声が引っ込み、身体もツラくなる、という状態がみられることがあります。


それは、「息の力み」が入り込んだのです。


発声障害喉頭で「息をコントロールしよう」とする動作に起因していると私は考えています。


「息を吐こう」とする動きは、わずかですが喉頭に力みが入ります。


(直前に喉頭で吸気するようにもなります。これも喉頭に力みをかける要因です。)


息を吐くこと、声を出すこと、ことばを付ける、という事を同時にするには


喉頭を運動支点にする(固める)しかなくなります。


これをすると初期の頃は、声がのどや胸に響くように感じるので

声の鳴りが一見良く聞こえるのですが、


喉頭を支点にする発声は、身体的に大きな負担となります。


写真のように

少し上を向いて、


胸に手を充てて、

口元を緩め

鼻の奥も緩め(軟口蓋の緩み)、、、、


しばらくポカーンとしてみてください。


鼻だけで吸うのでもなく、喉頭で息を吸いこむのでもなく

ポカーンとするのです。(舌の位置は下げすぎないように)


すると、


鼻と喉頭のどちらかに偏っていない吸気(軽く吸い込まれる小さい息)があるのを、のどの後ろの壁にあたりに感じるでしょう。


そして息を深く吸い込まず、胸、喉頭がゆるんでいれば、

それはすでに呼気(=外に出ていく息)にもなります。


「吐こう」としなくても喉頭と胸が緩んでいれば、息は出てゆきますね。



今度は強く息を「吐こう」としてみてください。


一瞬息を止めてしまうような感じで、喉頭の圧力を高めて(固めて)しまうのがわかるでしょう。


喉頭を緩ませるタイミングで発声してみてください。


すでに呼気を声にしています。

喉頭の力みを挟み込まないように観照してみましょう。


決して「吐く息」ではないのです。


----------------------------------------------------------------------

Rei Club有限会社

住所:東京都中野区東中野1-51-1 村上ビル203

電話番号:03-3365-5096

----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG