言語聴覚士のボイスト...
歌のライブ、舞台での音楽活動の経験のあるボイストレーナー...
06.Mar.2025
痙攣性発声障害の「外転型」といわれる症状も、
当校ではボイストレーニングでアプローチが可能です。
声帯が開いて(外転という)、声が抜けてしまうことが特徴です。
声にならない声が鼻に抜けてしまい、次第に息苦しくなります。
声帯は、からくり仕掛けの回転式のような構造によって開閉しています。
声帯筋本体を開ける筋肉は後ろ側(後頭部側)にあるのですが、
それが作動しやすい状況に陥っているといえます。
当校のこれまでの臨床で気付いたのは
特定の子音の「発音」時に多く見られるということです。
特に
カ行・タ行・サ行・ハ行といった無声子音の発音時です。
無声子音とは、濁音「〃」が付かない系の子音の事です。
「無声」というくらいですから、この子音群の発音時には
生理的に一瞬「声が無い」状態になり、息成分が多くなります。
それを強く発音しようとして息を吐きすぎると、
肝心な母音(有声)までもが無声になってしまうのです。
何の仕事でも、特に「はい」という返事は一番多く使うことばです。
喉頭で息を強く吐き出しながら「はい」と言うことを習慣化する事は
声帯の開閉に矛盾を起こさせる危険因子となります。
「ハッキリ言う」こと、=「息を吐くこと」というふうに勘違いしている人が多いのには、驚かされます。
接客業をしている方や、アナウンサーやナレーターなど声を使う職業の方が陥りやすい発声障害は、「発音の問題」も兼ねています。
「ハッキリ言おう」という意識が、余計な身体の力みにならないよう
気をつけてゆくことをお勧めします。
Rei Club有限会社
住所:東京都中野区東中野1-51-1 村上ビル203
電話番号:03-3365-5096