分かりづらい「舌の力み」、誘引される「軟口蓋の力み」が発声障害の引き金に

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ブログ

発声障害 は、発声時に起こる「舌の力み」が関与しています。

 

発声障害に悩む方々から「どうしたら舌の力みが抜けるのか」という質問をよく受けます。

中には、「自分の舌が力んでいる」感覚が分かるようになる人もいますが、

直接的に分からないのは当然です。

 

それは舌が喉頭や口腔というスペースのある空間にあるためです。

舌面は周囲と接触していないため「舌本体に力が入っている」感覚が感覚的に分かりづらく、従って

「舌の力みを抜く」感覚も分かりづらいのです。

 

普段もし声を出していない時に、

舌先を前歯や下歯の後ろに押し付けたり、舌面が硬口蓋にびったり付いているとしたら、それは舌が力んでいます。  

この「舌」という器官は、味覚を司る感覚器の役割だけでなく、

縦横斜め方向性の筋肉繊維が集まった筋塊そのもので、3次元的に動かすことが出来る運動器官です。

 

非常に運動性が高いため、食物を食べる時などには「随意的」に自在に動かせますし、嚥下にも関連します。

しかし、発音時「不随意」に力が入ってしまう癖がつくと、厄介なことになるのです。

 

舌は喉頭に乗っかる形で下方が連結しているので、舌の塊そのものが力むと、舌根下にある喉頭に力がかかります。

 

舌先が細くなったり、舌の真ん中が凹む形になっても、舌根(=喉頭)にまで力が及びます。

 

すると、喉頭内にあるヒダ状の声門の開閉の仕方に影響を与えてしまったり、

咽頭、喉頭や鼻腔への息の流れと圧力が自然でなくなったりします。

こうして、ことばにしてゆくときに「何かやりづらく」感じたり、「ひと手間」かかるようになってしまうのです。

 

「舌の力み」を抜く最大の方法は、まず「舌先を緩める」ことです。

パッと舌を出した時、舌の幅が細くなっているのは舌先が力んでいます。舌の幅は自分の口角まで届いていますか?

そして口腔内で舌が少し浮いているようにイメージしましょう。(舌根弛緩)

 

また「話しづらさ」の正体とは何でしょう?

舌は軟口蓋にも連結しているため、舌が力むと「軟口蓋の力み」まで誘引することが、

ことばの「なめらかさ」を途切れさせてしまうのです。

 

軟口蓋は、本来緩んでいれば、声が出続けながら子音による「鼻と口へ分ける分量」を微妙に調節しています。

この調節機能が崩れると、ことばの並びによっては声を仕切り直す、すなわち「言い直す」必要が出てくるのです。

 

発声障害の症状は「脳の病気」や「心の病気」と誤解されやすいですが、

 

本来そうであったように、発声器官にどこも力みがなく、発声・発音の状態に「何か余分な動き」を加えなければ

「影を潜めて」いくものでもあります。

 

私達の身体内部は常に流動的であり、日々変化してゆくものです。

 

発声障害は風邪のようにある日を境に完全に治るようなものではありませんが、

時間がかかるようでも正しい方向に向かっていれば、ふと気づいたときに「悪循環から抜け出せていた、」という

ことが多いのです。

 

「決めつけ」や「考えの悪循環」が一番良くないことですので、

「一歩抜け出す」きっかけを得るために、

レイクラブでは「発声専門ボイストレーニング」を提供しています。

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