「吃音」だと思っていた症状は、実は「発声障害」の症状だった!?
2023/03/04
機能性発声障害は、
声帯そのものに声帯ポリープや声帯結節が無く、異常が無いのにもかかわらず「話しづらい」、「声が出にくい」 症状があることを指します。
つまり、仕組みの働き方、機能に問題があるとする言い方です。
昔からよく使われてきた呼び方の「吃音」は、何か別のところに問題があるかのように扱われています。
脳の言語野の問題とか、ストレスによる心因性のもの、とか言われてきました。
あたかも「先天性」の言語障害のように捉えられている風潮もあります。
果たして、「吃音」とは何なのでしょうか。
これは、あくまでも私の見解ですが、私は「吃音」というものは「発声障害」の一症状と捉えるべきだと思っています。
実際、レイクラブでは、
当校で行っている発声障害の改善と同じアプローチによって発声そのものが段階的に改善され、
結果、「吃音」様の症状が劇的に影をひそめるケースがあります。
様々な話し方教室やクリニックに行っても、「こころの問題」として捉えられていることが多く、
「心療内科」的なカウンセリングだけでは、決して具体的な 「発声」は改善されません。
「吃音」の代表的な症状である言いだしの第一声目がつまる、次のことばが出るまでに時間がかかる、
何回も言い直してしまう(クラタリング)等の原因は、
発声障害と同じ、発声器官に余分な力がかかっていること、そのものなのです。
何回も言い直してしまうのは、次のことばにつながりにくいために起こります。
次の言葉に向かうのに下顎や舌に「力」を入れたり、声に「反動」をつけたりするのに時間がかかってしまうのです。
これは、
まず声になる部分(声帯そのもの、母音)と、ことばをつける部分(舌や軟口蓋、唇などで子音をつける構音)とが、かみ合っていないために起こります。
土台である「声の部分」、「発声そのもの」を見直すことで、
ことばのつけ方(構音)が付けやすくなれば、何の力も必要ありません。
ある生徒さんは
「自分は「吃音」だと思っていたので、「発声障害」ってことばに抵抗感があったのですが、発声改善をしたことでこんなに変われるんですね」 とおっしゃっていました。
自分の「思い込み」にとらわれず、自分の感じている問題を直視する勇気を持つこと、それが真の「前向き」な人です。
一歩踏み出すことで、確実に「現実」を変えてゆけるのです。