そのことばの「話しづらさ」は病気ではなく、発声障害かもしれません

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そのことばの「話しづらさ」は病気ではなく、発声障害かもしれません

2022/08/25

なにかしらの「話しづらさ」を感じた時、まず耳鼻咽喉科クリニックに行ったことでしょう。

声帯に何かポリープでも出来てしまったではないかと。

 

しかしファイバースコープなどでの診察で「声帯はキレイです、異常ありません」、

「ストレスでしょう」「気のせいだ」と、医師から言われたりすると、ご自身でもそう思ってしまうのは当然です。

 

さらに心配な場合は、脳神経内科 や 脳神経外科 に行かれたことと思います。

 

そこでまた検査をして「異常なし」と出て、神経系の病気でないならどう解釈すれば良いのでしょうか。

 

もう一つの可能性として、「機能性発声障害」を疑う必要があります。

 

機能性発声障害 は

声の震え 声の揺れ 声の出だしのつまり、 声のかすれ(嗄声)、声の割れ、 声の裏返り などに現れます。

頻繁な咳き込み、喉の奥の異物感などがある場合もあります。

 

これは、機能性発声障害の初期段階の症状です。

この段階で、

まずは、鍼灸院などで、首や肩、背中、顎関節や顔面筋、頭部の側頭筋などの筋肉のコリを徹底的に取り除くことが重要です。肩から上の身体器官、発声に関わる多くの器官の緊張を取り、血流を良くすることです。

そのうえで

いつもより意識的に「口元を緩ませ」、

下顎を緩めること、喉頭を緩めること、舌を緩めること

まさにこれだけで声や喉そのものの異変は元の状態に戻れるかもしれません。

 

しかし、この初期段階を通り過ぎ、次の段階に進むと「言いにくいことば」が出現してきたりします。

 

この段階になると、

舌の力みが顕著になり、声帯閉鎖も生理的なその範囲を超えて強く閉まってきており、そのため

話し出しの第一声目が言いにくくなったりするのです。

 

さらに、この言いにくさの回避ためにと、お腹や胸に力を入れて「呼吸」のコントロールを加えるようになると、

軟口蓋の力みを誘発し、「話しづらい」ことばが出てくるのです。

 

機能性発声障害とは

発症して間もないころの、針治療などの「身体的な緩め」と併用して

発声改善のためのボイストレーニング をすることで、早く元の発声感覚に回復できますが、

 

どんどん自分なりの工夫をする期間が長くなればなるほど、発声器官の二次的な機能回路の癖が強くなってしまいます。

 

声帯の開閉の問題だけでなく、そこから「ことば」の作り方の癖を誘引してしまうことが機能性発声障害の問題を複雑にしています。