春は発声障害に注意、アレルギーによる気管支喘息、鼻づまりが原因になる場合も
2022/03/17
いよいよ、桜も咲きそうな春本番。まさに季節の変わり目です。
この時期は、花粉症によるアレルギー反応が、身体にダイレクトに影響を及ぼします。
気道の内側の粘膜がむくみ、刺激に過敏になり、気管支や鼻腔の炎症は特に要注意です。
鼻づまりになると、途端に声が出しにくいと感じませんか?発声は、鼻腔共鳴も大いに重要です。
日本語は母音が鼻腔にも響いているのが通常であり、
逆に鼻腔へ声が響いていないことが、かえって「鼻声」に聞こえるのです。日本人はこれを、逆に考えてしまう人が多いのです。
「声を鼻にかけるな」とよく聞きますが、実は勘違いされていることがあります。
あえて「鼻にかけた高めのトーン」のイメージで、口元を緩ませながら「あ」と言ってみてください。
キレイな響きの母音「あ」になりますね?
逆に声を鼻に行かせないようにして話していると、
咽頭の奥のほうや軟口蓋を力ませることが常習化し、声の高さを下げてしまい、発声障害の原因となることがあります。
また、鼻炎により鼻水が軟口蓋に垂れてくる(後鼻漏)ことが頻繁に起こり、
それが気になり、鼻水やタンを切ろうとして、頻繁に咳払いをしたり 軟口蓋を引っ張るような動きをしていると、
発声時に舌を下げるような動きが起きて、連動して軟口蓋を下げる要因になります。
そして「ハッキリことばを言おう」と力んだ時に、生理的な状態より過剰に軟口蓋が下がる構音になってしまい
ひどいと 発声障害発症の原因につながることがあります。
気管支炎や気管支喘息を起こしやすい体質でなおかつ仕事柄声を出す機会が多い方は、この季節特に注意が必要です。
そして、気管支炎や気管支喘息を起こすと、声帯が絞まってしまうような「息の入り方(吸い方)」に変化することがあります。吸気時に声帯がしっかり開大しなくなるのです。
声帯より下の空間の気密度が上がり、声帯を下部に引っ張りこむような感じで閉じてしまいます。
生理的な範囲より過剰に閉じるような声帯閉鎖はまさに「のど絞め発声」と言われ、苦しそうな声質、異常なハスキー声に聞こえることになります。
発声障害は、わずかな声の出しにくさをカバーするため頑張って発声していることで、短い期間でも発症することがあります。
春の季節、新しい環境や緊張を感じる場面でも、「頑張る発声」ではなく、「正しい発声」で通る声にしたい方は、
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