「出だしの声が出ない」「声が割れる」「のどがつまる」などの発声障害の特徴
2021/10/21
少し緊張する場面などで、「第一声目が出ない」と感じた経験はありませんか?
または「声がワンテンポ遅れて出る」、この症状は典型的な発声障害の初期の特徴です。
自分の意志と身体感覚の間にズレを感じ、タイムラグに対し違和感を覚えることになります。
一体これは何が起こっているのでしょうか?
生理的な声帯閉鎖の範囲より過剰に 声帯が閉まる ことが起こっているのです。
声帯を開閉させる筋の拮抗した力が同時に起こり、誤動作を起こしてしまったとも言えます。
しかし、私たちは生来、声帯そのものの感覚は無いに等しく、「強く閉めている」つもりもないので、「脳が違和感を感じて」しまうのです。
「声が上ずる」や「声がひっくり返る」こと、
「声が割れる(二重になる)」「声質がガラガラになる」ことも、声帯に力かかった状態と言えます。
この様な変化は、電話応対や改まった場でのミーティング、大勢の人の前でのスピーチなど、緊張する場面に限って起こり、普段の日常会話時には起きない、というのも、よく見られる機能性発声障害の症状です。
精神的な緊張が起こると、交感神経が優位になり身体のあらゆる筋肉は意図せず力を出してしまうものなのです。
発声に関連する部位には、
声帯そのものや、舌、軟口蓋(咽頭)、喉頭(舌骨筋)、下顎、口唇、顔面筋など、あらゆる発声器官があります。
また、声の原動力となるための「息」の部分、横隔膜、肋間筋などの呼吸筋、「呼吸のための器官」もあります。
これらのうちひとつでも「意図的な力」で操作した発声をすると、かえって生理的な発声の連携が崩れてゆくことになるのです。
そして、耳鼻咽喉科の検査に行って声帯そのものにポリープや結節、腫瘍などが「無い」としたら、
「機能性発声障害の疑い」という診断名が付くでしょう。
一度この「声がワンテンポ遅れて出る」違和感に対しての不安を持ってしまうと、
無意識レベルに、または意識的にそれがまた起きないようにさらに「声をコントロール」しようとしてしまいます。
次第に、「声を出すこと」に意図的な操作を加えてしまうようになるのです。
発声は、呼吸との連動性による身体全体の運動です。
「ちゃんと話そう」と思う時、「お腹に力を入れる」だけでも、実は
生理的に呼気が止まり声帯は閉まります。そこから声にしようと二重に声帯を閉めることになるのです。
意識しないで話す時(不随意的)にはスラスラ話せるのに、
意識して話す時(随意的)に限って発声障害の症状が出るのは、
この「呼吸との連動性」が大きく関連しているからなのです。
声をコントロール下におこうとすればするほど、
どんどん力を入れていく方向に身体は働きます。始めはそれが功を奏し、これが「きちんとしたやり方」のように思ってしまうと、機能性発声障害のレベルを加速させます。
「声を制御しようとすること」を長期間行うことによって、身体は無意識で新たな発声運動回路を作り上げてゆき、
もはやその「力み(反動)」がないと「ことばにできない」感覚になってゆくのです。
こうして機能性発声障害とは、生理的発声回路から二次的・三次的な発声回路を上塗りしてしまう
ことによってレベルが重くなってゆきます。
この「悪循環」から抜け出すためには、まずは「発声に関する理解」が大切です。
身体が「やろうやろう」としてしまうことが、かえって「声にとっては良くない」のだということを、
まずは頭と身体で理解すること、これは自分ではなかなか気づけません。
発声治療室レイクラブの体験レッスン(千円/1時間)で行っていることは、「機能性発声障害」の元凶である、
「発声に対しての思い込み」を取り除くきっかけ作りです。
声を使う職業の方やそうでない人も、これまでの「自分の思い込み」、「よかれと思ってやってきた」ことの中に
発声に対して良くないことをしてきたことがあります。
発声に対して良くない習慣に気づくためには、「ただ力を抜いて声を出せ」と言っても、身体に身に付いた癖は強固です。
これを頭で理解しつつ身体感覚で気づいてもらうには、新たな発声状態を「体感すること」、
これが「機能性発声障害の改善」への第一歩です。
その方がまだ経験していない「声の出し方」をどうやって習得してゆけばよいのかと言うと、
言語聴覚士であるボイストレーナーが目の前で一緒に行いますので、あなたは、見て「真似る」だけで良いのです。
正しい発声が引き出されるように考え出された画期的なメソッドが豊富なこともレイクラブの強みです。
レイクラブは個人個人の症状やレベルに合わせて、細やかな指導が出来る、
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