治らないと思っていた機能性発声障害が半年間のボイストレーニングで治った!
2021/08/11
「発声障害は治るんだってことを、同じ苦しみを持つ方々に伝えてあげてください。」
レッスン後、O・I さん(埼玉県在住)はそう私に言ってくれました。
「病院に行っても「発声障害は治らない」と言われたけど、私は先生のHPや本などに書いてあることを信じたいと思ってレッスンしてきました。本当に発声障害は治るんですね!」
思い返せば Iさんは、去年の秋ごろ
接客業の仕事での「声の酷使」がたたり、発声障害を自覚して耳鼻咽喉科や病院を受診したそうです。
しかし声帯そのものはポリープなどはなく綺麗なので、治療薬を処方されることもなく、
ボツリヌス注射や心療内科の受診を薦められるだけだったといいます。
そしてHPにて当レイクラブを知り、「発声障害の改善専門ボイストレーニング」をするならここだ、と即決。
オンラインレッスン体験時のIさんの声は、
肉声の有響性がなくなった カサカサした嗄声(させい)で、息ばかりが沢山出て「苦しい」と訴えていました。
喉頭が絞まってきて固くなる感じや、声がのどの奥にくぐもって引っ込んでしまう様子が判りました。
生理的な「声帯の鳴り」に効率性が低下すると、無意識に「息を吐くこと」と「のどに力を入れる」ことで
カバーしながら話します。この悪循環にハマってしまい、それが常習化してしまうのです。
機能性発声障害の改善のためのまず初めのきっかけは、
「頑張って声を出す」発声になっているのを、逆に「頑張って出さない」方向に
向かうことなのです。
発声障害とは、
お腹を使って息を押し出そうとしたり、下顎を狭く固定して過剰に喉頭に力を加えようとしたり、
咽頭や軟口蓋に力が入ったりと、無意識にも身体が努力をして「声を出そう」としている状態と言えます。それを「どこも頑張らない」、という方向に切り替えなくてはならないのです。
「息が声にならない」からそうせざるを得ないのですが、ただ「身体の力を抜け」と言っても漠然としすぎていると思います。
まずは、
生理的な正しい声帯閉鎖の状態を引き出し、息が声に変換する「声帯の鳴り」の効率性を上げなければならないのです。
これが実際にレッスンでつかめてくると、発声障害回復のためのサイクルに入ってゆけるのです。
彼女はまだ発症して期間を置いていないので、
自分の身体が「お腹に力が入れる」ことや「喉頭や舌が力んでしまう」ことにすぐに気づくことが出来ました。
Iさんは「頑張らない発声」の方向性を理解し、鍼灸院での身体の施術も取り入れながら
月2、3回くらいのペースでコンスタントに続けてきました。
声の調子は一進一退を繰り返していましたが、オンラインから「対面レッスン」にも切り替え、
日常生活においても普段声を出していない時にも舌や下顎を緩ませるなど、意識的な行動を積み重ねた結果、
発症から1年も経っていないのに、ほぼ完治することが出来たのです。
「発症以前の私の声を知っている人から、「前よりも声が良く出るようになったね」と言われたんですよ。」と、
Iさんはとても嬉しそうです。
そして、実際にとても「声の鳴り」が回復していたので、歌うことが大好きだったというIさんに
レッスン内で少し歌ってもらいました。
すると、「歌えるようになってる!!」
「ちょっと前は自分で歌ってみた時に、全然思うように声が出なくて「もう一生歌えない」と思っていたのですが、
歌えるまでに声が治ってるなんてビックリです!」
と自分でもビックリしていました。
自分を信じ、私を信じてレッスンを続け、日々の努力によってIさんの声は戻りました。
機能性発声障害は改善できる、という事を伝えてゆこうと、改めて決意しました。