機能性発声障害の原因 と 正しい発声感覚を養うボイストレーニングの必要性
2021/07/05
機能性発声障害は、皮肉なことに
「良い声で話したい(歌いたい)」という意識の高い方ほど発症のリスクが高まります。
「たっぷりと息を吐きながら言い出す」、
「腹から声を出すためにお腹に力を入れる」とか
「ことばをハッキリさせるために口、舌を大きく動かす」
「腹式呼吸はお腹を出したり引っ込めたりして大きく息を吸って吐くもの」
「舌面を下げるとのどが広くなる」などなど、、、、。
このような昔から言われている、「良い声にするための俗説」を本当に真面目に長期間実践していると、
知らず知らずのうちに発声器官に余分な力をかけてしまいます。
これが機能性発声障害の原因です。
生理的な自然な「発声」から、「二次的な発声回路」を作り上げてしまうのです。
声を使う職業の方に多くみられる決められたタイミングからの話し出しや、
電話応対や窓口業務、接客など
決められたフレーズを頻繁に使う仕事において
第一声目から「きちんとやろう」というプレッシャーから
発声時に首や胸やお腹に力を入れるなど身体の部位を緊張させ運動支点にすることがあります。
これも発声器官に余分な力みを加える原因です。
声優・ナレーター養成所や、高音域が出るようになるとうたう歌唱系のボイストレーニング教室、話し方教室などでは
先ほどの「昔からよく聞く俗説」を、いまだに教えているのが現実です。
「発声器官に力みを加えた発声」が教える側に認められたため、自分にとって「良い声」と聴覚的に勘違いすることもあります。
実践した全ての人が発声障害になるわけではありませんが、本来、
個人個人の「発声の成長段階」に合わせた進め方でないといけないのです。
若い方は「頑張れば頑張るほど、声は鍛えられるもの」という感覚でいることが多いので、つい無理をしがちです。
しかし、無理な発声を続ければ「声は壊れる」こともあるのです。
発声器官は四肢のように大きな構造・筋肉ではなく非常にデリケートなのですが、
壊れるまで「自分で」力を入れ続けてしまうという恐さもあるのです。
発声は、その人その人の「習慣」であり、非常に「感覚的な」事象です。
一旦 身体に習慣づいた発声の癖は、自分ではなかなか気づけず、一朝一夕には戻せません。
発声とは非常に「個人的」で「感覚的な」ものなのですが、
発声を正しく理解し正しくボイストレーニングすることで
「感覚」を変えることも可能です。力みのない「正しい発声」の感覚を先ずは知ることが、発声治療の第一歩です。
発声治療室レイクラブでは、
ほんの数回のレッスンで、自身の発声に関する「間違った発声の思い込み」を正せることが出来るようになります。
発声器官に負担の来ない「正しい発声感覚」を知ることで、
自分が「間違った発声をしている」と、自分で気付けるようになるのです。
割り箸をかませたり、お腹や舌、喉に力みが入っている状態で「良い鳴りのある声」が出たとしても、それを正しい、とはしません。
正しい発声が自分で分かるようになる「感覚」を養うことに重点を置きます。
身体内部の微細な感覚を養うことが重要なのです。
そのためには
「対面レッスン」にて、直にボイストレーナーの真似をしながら、一緒に行うトレーニングが一番情報量が多く、
効率的です。
対面レッスンを行った後で「オンラインレッスン」に切り替えることも可能です。
そして、
何回か「対面レッスン」を行った後のほうが、当校からAmazonにて販売している
「痙攣性発声障害のためのボイストレーニング」本 編著者 浅川礼子三恵社出版より
が確実によく解ります。興味のある方はAmazonにて本検索してみてください。
レイクラブのレッスンを受けたことのある生徒さんたちには「発声のバイブル」とされているようです。
嬉しいことに「何度もボロボロになるまで読み込んでいる」、という声も聞きます。
(写真は本の一部です。解剖イラストをふんだんに盛り込んでいます)
体験レッスンは随時予約フォーマットから受け付けております。
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