テレワークでの「パソコン越しの会話」が話しにくい、声が出ないと感じる原因
2020/03/30
新型コロナウイルスの感染拡大防止にあたり、テレワークをする人が増えています。
パソコンに向かってのテレワーク。自宅に居ながら仕事、という心地よい響きとは裏腹に、
同じ「場」に居合わせないため情報共有がいちいち手間になります。
対面では得られている顔の表情や雰囲気などの「無言語コミュニケーション」が伝わりにくいので
かえって
「音声のみの情報伝達」の比率が増すのです。
そんな中、
「パソコン越しの会議が恐怖です」という訴えをよく聞くようになりました。
テレワークをするようになってから、
第一声めが出ないと感じる、
自分の声がこもって聞き取ってもらえない、
声が震えたように小刻みに震える、声が途切れ途切れになる、
話している途中でのどがつまってくる、
息切れがひどくて疲れる、このような発声障害の症状が増大しているというのです。
「えっ?もう一度お願いします」とか聞き返されたりしようものなら、
「ハッキリ言わなければ」という焦りが先に立ち、
大きな声を出そうとしてのどが絞まってしまうと言います。
ことばの明瞭度 や 声の通り、 声量 が十分にあれば楽ですが、
これを出そうと発声器官が力んでしまうことが発声にとって逆効果なのです。
話し出す前に息が足りなくならないようにと鼻で「息を大きく吸って」いませんか?
これはかえって胸や咽頭に力みが入った状態で声を出してしまうので、良くないのです。
まず、焦らずに一瞬、下顎を緩めるようにしましょう。
すると、口から喉元にあったわずかな息が出て、その反動で口から息が必要な分だけ吸い込まれます。
これが、第一声めがスムーズに出るコツです。
そして、下顎を緩めたまま、あまり口を動かさないようにして、ゆっくり話しだす意識を持ちましょう。
これは、ハッキリ話すには口形を大きく動かす、と思っている人にとっては「えっ?逆でしょ」と思われるかと思いますが、
このほうが舌が力まずに、喉頭への力みを極力なくさせ、息が声に変換される効率性をあげる効果があるのです。
最も意識すべきなのは 下顎の緩み なのです。
これが本当に出来ているか、徹底されただけでも発声障害は影を潜めます。
この 下顎の緩み があるだけで舌や喉頭の緩みが連動して起きます。
喉頭の緩みはそのまま呼気となり、声帯も緩みます。すると息が声に変換される効率性が上がるのです。
すると、声量を大きくしようと息を力ませなくても、声は口にぬけてマイクが音声をよく拾います。
そして、テレワークでの会話で気を付けたいことは 「自分の声がきちんと聞こえているか」、です。
周りに騒音があって自分の声が聞こえていないと、大きな声を出そうと頑張ってしまうことと同じです。
必要ならばヘッドセットを付けて、会話中の他人の声や自分の声がきちんとフィードバックできるようにしましょう。
普段通りにやっていたことが制限される不自由さに、ストレスに感じてしまう日々が続いています。
テレワークになっても快適に気持ちよく仕事をしたいですね。