首のコリ、肩こり、食いしばり、が原因で発声障害も。スマホっ首が与える影響

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首のコリ、肩こり、食いしばり、が原因で発声障害も。スマホっ首が与える影響

2020/01/18

「声」は皆さんが思っている以上にデリケートなものです。

考えてもみてください、健康状態が本当に良くない時、声の張り があるでしょうか?

風邪を引いて咽頭、喉頭にわずかに炎症があるだけでも、声は出にくくなります。

声はその日の体調のバロメーターです。

 

発声は呼吸機能や発声器官との多くの要素が連動して起こる、

連係プレーの結晶だからです。

最近発声治療のレッスンを行っていて特に気になるのは、首コリ、肩こりが「発声」に与える影響です。

 

首コリ、肩こりが酷くなるだけで、実際、少し声が出にくく感じます。

コリがあまりにも蓄積され、首裏の力みが抜けなくなって「発声障害」が発症することもあるぐらいです。

 

最近仕事では多くの方がパソコンを使います。長時間パソコンを使う時、わずかに前傾姿勢になっています。

さらに、集中したり、画面をよく見ようとしていると、どうしても首が前方にスライドした状態です。

さらに、

プライベートでもスマホを見ている時間も加算されて、スマホっ首になっていることが多いのです。

日々慢性的に感じる首コリ・肩こり。

この首コリ・肩こりが酷くなることで頸部の側面、後面の筋肉が硬くなるので頸部前面が引っ張られてしまいます。すると、

喉頭(喉仏)の下部 に負荷がかかるのです。

これを放置してコリが酷くなると、喉頭のもっと内部にある筋肉にも負荷がかかるようになります。すると、

喉頭の可動性を持たせている 舌骨筋(喉頭上部の枠組みの舌骨につながる筋肉群)にも影響を与えます。

舌骨筋 の緊張があると喉頭に力をかけてしまい、すなわち喉頭の内部にある声帯に力をかける、ということにつながるのです。

 

鏡ごしに自分の喉頭を見てみてください。

細い首の中にある喉頭は外から形が見えるくらいですし、喉頭と首裏は近い距離に接しています。

首から上の運動の指令はすべて脳神経に集中しており、その筋肉の動きは密接に関連しているのです。

怖いのは重い首コリ、肩こりはこの筋肉の柔軟な動きを鈍くさせ、繊細な運動感覚を麻痺させてしまうのです。

 

また、

首が前方スライドした状態だと、舌の位置も前方にスライド気味なってしまうことが無意識に起こります。

これがまさに声帯にとって良くないことなのです。声帯閉鎖の状態に変な癖が出来てきてしまうのです。

 

実は、喉頭の上部に乗っかっている筋塊である

「舌」の位置は、痙攣性発声障害や過緊張性発声障害などの

あらゆる発声障害の大元の原因に関係しています。

 

発声障害を発症した人の多くに共通する 舌の力みは、

舌の位置が前方にスライド気味になることで生まれるのです。発声障害を発症すると、ある母音が特に言いにくくなることがあるのもこれに関係しています。
 

 

さらに、食いしばりによる下顎の力み があることによっても、舌の位置が前に行きやすくなります。

舌奥が奥に引けなくなるからです。

 

先ずは日ごろから 首コリ・肩こり をストレッチやマッサージなどでケアすること、

生活習慣から気を付けて 食いしばりによる下顎の力み をなくすことは、

張りのある「声」にとって大事なことです。