長引く声枯れは発声障害の疑いも

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長引く声枯れは発声障害の疑いも

2019/12/04

声帯ポリープ声帯結節を発症した場合、

声帯そのものに血豆が出来たり(声帯ポリープ)、

強く閉鎖するところが硬化して声帯の内側にタコが出来たり(声帯結節)するのですから

正常な声帯閉鎖にならないので声帯振動が乱れひどい声枯れ状態になります。

 

この場合、軽度の場合は保存治療か、重度の場合は切除術という外科的治療になります。

そして、声を使わないように「沈黙療法」を徹底し、声帯を安静にして1か月もすると、

声帯そのものはキレイな状態になります。

しかしその後、中には術後1か月も経たないうちに声帯結節がまた再発する人もいます。

 

これまでにレイクラブに来た方の中でも

7回も声帯結節になった、という人もいるくらいです。

 

その場合、単なる「声の酷使」が原因ではなく、発声の仕方に問題があるということです。

発声の仕方を変えないかぎり、声帯ポリープや声帯結節は何度でも繰り返し再発します。

本来の生理的な状態から逸脱した二次的な発声回路に変化してしまい声帯という器官に負担をかけているのです。

繰り返す声帯病変には、発声障害の疑いが隠れている ともいえるでしょう。

 

発声には根底に「息」との関連性があります。

息が声になるわけですから、発声時の呼吸の状態と切っても切れない関係があります。

とくに大きめの声を出す職業の方が陥りやすい傾向があります。

それは「息をたっぷり吐きながら声を出す」、「息に声を乗せるように」などの情報をことば通りそのまま鵜のみにして

実践していると、声帯閉鎖の状態が生理的な状態から変化してしまうことです。

 

また「お腹に力をいれる」とか「たくさん息を吸ってから声を出す」

なども意識してやると、逆に「呼吸の力み」となる場合があります。

声帯閉鎖を強くしてしまう原因となってしまうのです。

 

少し声を張って出すことや、高めの声を出すことは

息をたくさん吐くことに頼らない ということが

重要なポイントです。

息をたくさん吐きすぎると、知らず知らずのうちに声帯を強く締めることが起こっています。

むしろ大きな声を出すことや高い声をだす時、息をたくさん吐きだすことはしていないのです。

息を吐かないようにしながら声にしている、という感じでしょうか?

喉頭の中の声帯の下の空間(声門下)にかかる空気圧を一定にすることが声量に関係しているのです。

「声帯と息との連動性」を構築するボイストレーニングが大切なのです。