痙攣性発声障害に姉妹で取り組む、「原因を知りたい」

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痙攣性発声障害に姉妹で取り組む、「原因を知りたい」

2019/10/23

痙攣性発声障害は遺伝ですか?

痙攣性発声障害は遺伝ってありますか?」と聞いてきたのは、

お姉さんのMさん。

「お姉ちゃんが発声障害の症状が出たのが19歳頃で、私は高校二年生の時、18歳の時です」

とカウンセリング時に言ったのは妹のYさん。

 

お二人とも20代で美人姉妹ですが、共通の悩み があるのです。

それは 発声障害 です。

 

お姉さんのMさんは、大学で接客アルバイトを始めた19歳の時発声障害に陥り、

当時は声のつまり、途切れが重く、話すことが出来なくなるほど重度でしたが、

10年経過した現在、会話はできるほどに回復しましたが、

仕事中緊張する場面になると症状が出るという、後遺症に悩んでいます。

 

妹のYさんは今21歳ですが、高校2年生の18歳の時に声が出しづらくなり、

現在アルバイトから正社員への就活中ですが、

声の不安があるために踏み切れない、という悩みを抱えています。

 

ウェブサイトで検索後、「ぜひ発声治療室レイクラブのレッスンを受けたい!」と、

意を決して広島から二人そろって来校したのです。

 

私はこう返しました。

「痙攣性発声障害は遺伝ではありません。ただ、意識してちゃんと話そうとするあまり、

舌に力が入ってしまったのです。」

 

発声障害の原因の大元は、「舌の力み」です。

舌は最も運動性が高い器官なので、無意識に力が入りやすいのです。

視診をしたところ、予想通りお二人とも強い舌の力みが見られ、

舌の形状が酷似していました。

 

「きちんと話そう」と思うあまり、舌の力みが無意識に起こり、

それが軟口蓋の力みを誘発し、さらには喉頭、咽頭の力み、下顎や呼吸の力みへとつながります。

 

このように、発声器官に力がかかった状態で、意図的に工夫をして長時間操作するということは、

生理的な運動神経回路をせき止めてしまいます。

次第に 生理的な発声運動回路から二次的な発声回路が出来上がってしまうのです。

 

これが起こりやすいのが 自分の声を意識する時、 です。

中学生や高校生のころ、思春期に発声障害の下地が出来ることが多いのです。

 

そしてMさんのように大学時代 アルバイトなどで意識的に声色を変え

「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などの定型文を言う頻度が上がり、

「声を酷使」することで発声障害を発症します。

 

話を聞いていくと、Yさんは

「高校性になって高めの自分の声が嫌だなって思って、意識的に声を低くしようとしてた時期がありました。それが良くなかったのですね。」と、思い出して言いました。

 

 

力んでいる舌とは、舌の前方、先端が細くなり、全体が細長く棒状の形状になっています。

それを舌尖の力を抜き、横に広がるようにして、舌の真ん中を緩める形状にしてゆきます。

それが素早くできたのは姉のMさんでした。

 

すると、Mさんは「あっ、舌の真ん中を緩めるっていう感覚が分かってきました。」

 

妹のYさんはなかなかその形状に持ってゆくことが出来ずに

「あー、私を置いてゆかないでー」と焦っていたので、私は別のやり方を提示しました。

「口の中で舌尖を浮かせるイメージをしてください」

舌尖を浮かせると、舌尖がプルプルと細かく震えていました。まだ舌尖の力が抜けないのです。

「まずは舌を口の中で軽く引き、浮かせてアゴを緩めて」と指示すると出来ました。

 

そこから二人は、レイクラブの「舌根弛緩止気発声法®」をマスターすべく、お互いに見合いながら、声を聞きあいながら進んでゆきました。

 

すると、後半、妹のYさんの状態が劇的に良くなり

Mさんが「うん、確かにすごく良くなってる!」とYさんに言いました。

 

Mさんも舌の緩め方が分かり、「s」行の構音も改善したので

「声が舌の真ん中に来てる感覚が分かりました!」と嬉しそうです。

 

こうして3人でのレッスンが終わり

「なんだか楽しかったね」と姉妹は話しておりました。

次回は広島で「オンラインを申し込みます!」とのことです。